テーマ:定時制教育

首藤隆司歌集より「定時制高校」

燕三条FMラヂオはーと番組「首藤隆司歌集より」 第736回(2010年10月19日) 首藤隆司歌集より 生きがいを定時制教育に懸けたれば我が人生は野の花のごと 四年間夜学び合いし生徒なり肩をたたけば男の友情  こんにちは首藤隆司です。 先日、私にとって大変残念でありながら、とても楽しい会がありました。話せば…
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三条高校定時制がなくなる

10月2日、新潟県立三条高校定時制課程の閉課程記念式典が行われました。私が29年間勤務した学校です。卒業生、元同僚に会い、懐かしくうれしい日でしたが、まだ定時制でなくては高校を卒業できない事情を抱えた人たちがいるので、閉課程は残念、口惜しいと思いました。最後の生徒たちは16名。生徒会長の言葉が感動を呼びました。 生徒16名が手分け…
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夜の教室から(83)最終回

   残酷な日  今年もまた残酷な日がやってくる。女子がそわそわし、男子は期待しているような、諦めているような様子で落ち着かないセントバレンタインデーだ。チョコレートを貰えない生徒の複雑な気持ちを考えてほしい。私のクラスでは、チョコレートを貰った生徒は一人もいないことになっている。というのは、数年前から私は、二月十三日のショートホ…
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「文芸つばめ」第3号発行(3)

短歌随想          首藤隆司 冷やかしに照れつつ答を板書する       リ-ゼントの生徒は丸き字を書く  一時、若者の間に丸文字というのがはやった。若者は流行に敏感で、あっという間に、みんなが似たような丸っこい字を書いた。字の下手な生徒には、下手なことをごまかせるのでよかったのかもしれない。  定時制では、教師…
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夜の教室から(82)

   一瞬静かな授業が  出席をとり終わると、教科書、ノート、ペンを持っているかどうか点検をする。生徒を指名して教科書を朗読させる。漢字が読めないAが詰まるたびに読みを教えながら、回りに目を走らせて、おしゃべりをしている者、後向きになっている者に叱声を飛ばす。そばへ行って注意する。やっと静かになってAの声が教室中に聞こえるよう…
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夜の教室から(81)

   学級通信一〇〇号を祝う  入学式の日に創刊した週刊学級通信が、三年目で一〇〇号を迎えた。その一〇〇号の紙面を生徒と父母の言葉で埋めて、ピンクの紙に印刷して発行した。嬉しかったのは、一年生の時はツッパッテいた生徒が、「先生の努力を認めます。おつかれ様。これからも頑張ってください」と書いてくれたこと。それから、定時制の父母は…
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首藤隆司歌集より「卒業式」

燕三条FMラヂオはーと番組「首藤隆司歌集より 第703回(2010年3月2日) 首藤隆司歌集より 卒業式娘を持たぬ我が身にも花嫁の父の心測らる 事ごとに歯向かいて来し生徒なるが「先生ありがとう」と寄せ書きに書く  こんにちは首藤隆司です。 まだまだ寒い日が続いていますが、3月になりました。県内の高校では、次々と…
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夜の教室から(80)

   誕生日に贈る新聞のTV欄  マンモス教育で育った生徒に、一人ひとりを大事にしていることを感じてもらおうと、生徒の誕生日に、クラスのみんなで拍手を送り、記念品を贈ることにしている。  一年生の時は、マイコンで生徒の生年月のカレンダーを打ち出して贈った。生徒は親にも見せて喜んだ。二年生の時は、学校図書館から新聞の縮刷版を借…
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夜の教室から(79)

   感情だけでものを考える子  「先生、おれの友達で、定時制に来たいのがいるんだけど、どうすればいい?」「中学を出てから、どうしていたんだね」「全日制へ入ったけど、一年の時退学したんだ」「ああ、それじゃ来年春、入学試験を受けなければいけないね」「えっ、来年おれと一緒に四年生になられねえんだ?」「おまえねぇ、中学を出て三年間遊…
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夜の教室から(78)

   テスト好きな子嫌いな子  定時制では最近、テストになると休む生徒がいる。勉強が嫌いでテスト勉強を逃げ回って、テストも逃げる。追及すると、「体の具合が悪かった」とか「用事があった」とかうそを言い、最後に、「受けたってどうせ赤点だもん」とほんとうの気持ちを打ち明ける。  あるいは親や兄弟に頼んで、病欠の届けをさせる。もちろ…
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夜の教室から(77)

   文学のすばらしさを朗読で  小説教材を教えるときは、最初に朗読してやって、すぐ感想を書かせ、授業が終わってからまた感想を書かせるようにしている。初めの感想にいいものが多い。  授業後の感想は、理屈が多くなって、私の授業の悪さが分かり、反省させられる。今は、生徒を小説の世界に遊ばせることに力を注ぎ、そのため、最初の朗読に…
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夜の教室から(76)

   親子に預けた宿題に期待感  夏休みの家庭訪問をしている。定時制の場合、両親が共働きで、本人も働いているので、夜の七時以後に訪問する。休みに入る前、生徒に「夕食を一緒に食べるだけでも親孝行になるんだから!」と言っておいたが、幸い生徒はみんな家にいた。  一、二年生の時は定時制の劣等感をなくすために生徒の長所をほめる話をしてき…
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夜の教室から(75)

   学校の楽しさ定時制で養う  授業中騒がしい定時制のクラスでアンケートを取ってみた。  クラスの長所として、ほとんどが「楽しい」「おもしろい」「個性的な友達がいる」を挙げ、短所としては、「騒がしい」「授業中うるさい」を挙げている。教師としては、すぐ「騒がしい」「うるさい」に注目して眉をひそめるが、よく考えてみると、高校が…
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夜の教室から(74)

   欠席防止に効果あり電話戦術  わが定時制では、給食が終わるとクラス担任が、欠席生徒の家庭へ一斉に電話を入れ始める。生徒は「先生、もう休まないから電話しないでくれ」と言うが、電話をしないと夜遊びの誘惑に負けて、親を欺いて学校を休むので、この電話をやめるわけにはいかない。電話しないと欠席が増え、結果として退学者が増える。 …
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夜の教室から(73)

   長い物差しで測る教育を痛感  二十数年前の定時制の卒業生が、久し振りに訪ねてきた。在学中は、泣き虫のいじめられっ子で、困難な事からは逃げ回る問題児だった。ほれっぽい性格で、何度か片思いのグチ話を徹夜で聞いてやったこともあった。そんな彼が、今では建材リースの会社を興し、数十人の社員を擁している。借金なしの健全経営だという。…
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夜の教室から(72)

   「無職でいたい」にギョッ!?  定時制の生徒に目標を持たせようと「十年後の自分」という作文を書かせた。金持ちになって豊かな暮らしをする、大スターになって、いい車を乗り回すなどの夢はたあいないが、中に三人「無職でいたい」というのがあって、ギョッとした。「今の会社にはいないと思うが、本当のことをいえば、もう少し遊びたいので無…
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夜の教室から(71)

   進級査定に割り切りは禁物  胃が痛む「魔の進級査定会」が終わった。毎年「定時制といえども高校だから、規定の点数に達しない者は落第させるべきだ」「定時制に通うだけでも大変なんだから、本人が来る気がある限り、やらせるべきだ」という論争を繰り返してきた。今年も、「生徒を甘やかすべきでない」「いや、温情で生徒を感動させるべきだ」…
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夜の教室(70)

   学友に支えられ見事詩暗唱  定時制の一年生、国語の授業で三好達治「甃(いし)のうへ」の暗唱検定をやった。みんなの前で詩を暗唱できると、私の手作りの認定証を渡す。だんだん合格者が増えて、残りが数人になったころ、低学力のA子のまわりの女の子が、盛んに「やれ、やれ」とA子をけしかけている。A子は赤くなってうつむいている。手に紙…
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夜の教室から(69)

   A君の一言で苦労報われる  定時制四年生最後の漢文の授業。各班で漢和辞典を引き、相談しながら、やっと口語訳が出来上がったところでチャイムが鳴った。その途端、いつも赤点を取っているA君が「いつもこの時間が終わると、ああ勉強したなあという気がするんだよなあ」と大きな声でひとりごとを言った。  このクラスは四年前、入学早々校…
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夜の教室から(68)

   官僚主義が生徒の不信助長  定時制へ来る生徒は、それまでの学校生活でいやな思いばかりしているので、学校や教師に不信感が強い。親身になって面倒をみて、不信感を解かないと指導がうまくいかない。  ある生徒が職場の都合で定期テスト中の一日、欠席しなければならなくなった。その生徒が「先生、その日の教科は何だ?」と聞いた。まだ時…
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夜の教室から(67)

   叱るより励ますことの必要痛感  定時制の二年生、赤点が多く授業態度も悪いので、このままでは進級できないぞと何度も叱ってきた。一向に効き目がないので家庭訪問してみた。親に事情を説明したら大変恐縮して、実は勉強しないと落第させられると言うと、「それで、いいじゃないか」と開き直るんですという話。はっとした。本人はどうしようもな…
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夜の教室から(66)

   若者の正義感まだまだ健在  「赤信号、みんなで渡ればこわくない」などという言葉がはやり、ファッションや考え方まで画一化しているような若者を見ていると、そら恐ろしい気持ちになってくる。  定時制二年生の評論文の授業に必要なアンケートの中に、「みんなと一緒だと安心だという考え方をどう思うか」という項目を入れてみた。  回…
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夜の教室から(65)

   一人でも多く在学させたい  定時制の生徒が教科書、ノート、鉛筆を持ってこないのに業を煮やして、とうとう教室でノートとボールペンの実費販売をやりはじめた。文具店に勤める卒業生は「先生、そこまでしなくてもいいよ。そんな勉強する気のない奴は、学校やめさせればいいんだよ」とあきれていた。それでもノートをとる生徒が増えてきた。 …
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夜の教室から(64)

   もっと親の”教育力”活用を  家庭の教育力が低下しているといわれる。特に定時制生徒は、家庭に問題がる場合が多い。親も子供の教育をあきらめていて、「親の言うことなんか聞かないすけ、先生殴ってやってください」といわれることもある。この場合、教師が親と仲よくなり、お互いに連絡を取り合って、生徒を指導すると効果的である。無断遅刻…
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夜の教室から(63)

   反抗することも自立の道筋  定時制の二年生、去年は子供っぽくて素直だった者も、だんだん言うことを聞かなくなってきた。親も、「言うことを聞かのうて」と嘆いている。困ったことには違いないが、一概に悪いことだときめつけてはいけない。親や教師に反抗することによって自立をしていくという面もあるのだ。大人になる、自立するとは、自分の…
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夜の教室から(62)

   「いじめ」見抜き徹底的に戦う  少し頭の回転の遅い生徒が使い走りをやらされているようだ。クラスに「いじめ」があるのではないかと思った。「いじめ」があっても、生徒は「告げ口」だと思われるのをいやがって教えてくれないし、教師の前では絶対に「いじめ」を見せないので、教師の直感で探るしかない。  そこで、「先生はいじめとは徹底…
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夜の教室から(61)

   難しい不信感をなくす指導  生徒の荒廃がひどくなって、職員会議の回数が増えている。そして、討議すればするほど決まりが多くなり、取り締まりが厳しくなっていく。取り締まりを厳しくすると、一時的には効果が見えるから、ますますそれに頼り、効き目が無くなるとさらに取り締まりを厳しくするようになっていく。そうして、生徒と教師の間に深…
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夜の教室から(60)

   幼児性を抜け出せず薬漬け  定時制の生徒は、よく教務室へ薬をもらいに来る。先生に声をかけてほしい気持ちもあるのだろうと思って、出来るだけ話をする。  聞いてみると、さっき家で薬を飲んだけど効かないからと言う者もいる。薬は飲めばすぐ効くものと思っているようだ。外傷がないのに救急ばんそうこうをくれと言う者がいる。指が痛いか…
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夜の教室から(59)

   ”学生の魂”忘れてどうする  刀が武士の魂なら、教科書・ノート・ペンは学生の魂だと思う。ところがわが定時制の生徒たちはこの魂を持たないで授業を受けるのである。教室のロッカーや玄関の靴箱の中に教科書を隠しているものはまだいい。「どっか行った」と言って、捜そうともしない者もいる。こちらも授業を守るため、毎時間「教科書・ノート・ペ…
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夜の教室から(58)

    明日を考える心のゆとりを   今の生徒は、小学校から忘れ物がひどい。定時制では、教科書が無償配布なので、その受領証に印鑑を押して持ってくるのを、毎日督促し、約束させても、翌日には忘れている。結局親に電話したりして、全部回収するのに二箇月もかかってしまう。  その原因を考えてみると、「明日のことを考えて生活していない」と…
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