(247)私の好きな近代短歌

焼けビルの内らにともす灯影ありたしかに人の棲みつけるらし   岩間正男
 空襲で焼けたビルの窓に灯影が見える。たしかに人が住み着いたらしい。

 終戦直後、田舎に疎開していた人たちが東京に帰って来、戦地にかり出されていた兵隊たちが復員してきた。しかし一面の焼け野原である東京には、住む家がない。寄せ集めの木材で掘っ立て小屋を立てたり、防空壕に住んだり、窓ガラスのない焼けビルに住む人たちが増えていた。焼けトタンを被せたバラック住宅は、太陽が照りつけると中にいられない暑さになる。梅雨になると雨水が床下に溜まって湿気がひどい。
 トタンの屋根朝より灼けいてすべもなし壕舎の前の日まわりの花
 雑草(あらぐさ)が埋めつくせる焼跡に梅雨の日癖の雨は降りつつ

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