私の好きな現代短歌(181)

風のふくとき空深き音のする樟(くす)の若葉をたたずみて聞く   佐藤佐太郎
 風の吹くとき、楠の下に立つと、若葉を吹く風の音が空に深く聞こえる。

 楠は寒さに弱い樹なので、新潟ではあまり見られないが、太平洋側の関東以西では街路樹や学校、公園の植木などによく使われている。神社などには大樹がある。微かな樟脳の香りがして葉を吹く風の音もサヤサヤとさわやかである。毎日の散歩の途中の情景だろうか。足の弱った佐太郎は、散歩の途中に椅子のある休憩所で一休みする。
 椅子に来て憩ふあひだに時移りおしろいばなのくれなゐのたつ
 台風の日を境とし椅子にさす晩夏の光しづかになりぬ
 目に見えぬ鳥の声する椅子ありて風寒き日もわが来て憩ふ


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