私の好きな現代短歌(一八〇)

日ごとなる散歩にいでて或る範囲より遠くまで行くこともなし  佐藤佐太郎
 毎日散歩に出ているが、範囲を決めていて遠くまで行くということはない。

 七十四歳の佐太郎は、健康を維持するために娘さんに付き添ってもらいながら毎日の散歩を続ける。しかし、体力に合わせて歩く距離は短くした。
 風向きにかかはりなけれどわが運ぶ足弱くして遠く歩まず
 いつ見ても花日にしぼむおしろいの路傍いづこにも咲くころとなる
 何といふこと知らざれど行く道を圧しくるごとし木草の光
 わが生の節目と思ひ散歩より臥床に帰り沈黙をする
 青天の遠く聞こゆる風の音おのづから湧く寂しさのあり


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック