私の好きな現代短歌(172)

桂林の朝くらき空風音のする山々のかたちするどし  佐藤佐太郎
 桂林の朝、まだ暗い空に風の音がして、山々の形が鋭く見える。

 一九八二(昭和五七)年、二年ぶりに七十四歳でまた中国を訪問している。桂林はおもしろい形の山が林立している観光の名所だ。海底がそのまま隆起した地層だそうで、海底の山がそのまま陸上ににょっきりと出現した。あまり裾野を引かず頭の丸い柱のような山が林立している。私は子供の頃、掛け軸などでこんな高い山を見たが、画家が空想で描いた山で、ほんとにこんな山があるとは思っていなかった。写真で見たときは驚いた。
 灕江(りかう)より起ちあがりたる山々は明暗朝の霧をまとへる
 山骨を中心とせる群峯の位置うつる無しふるき山々


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