私の好きな現代短歌(169)

きたへんとしたるわが足日々弱く救ひがたくして道にかなしむ  佐藤佐太郎
 鍛えようと毎日散歩をしているが、その足も救いがたく、日々弱くなって散歩をしながらも悲しい。

 一九七五(昭和五十)年、六十六歳の時脳梗塞で倒れ、そのリハビリのため、蛇崩坂の散歩を始めたのだったが、あれから六年、七十二歳になった佐太郎はさすがに体力の衰えを感じている。
 近く死ぬわれかと思ふ時のあり蛇崩坂を歩みゐるとき
 杖をつく人いくたりか道に逢ふわれに似てこころよき対象ならず
 無為の日の変化のひとつ柿の木に蝉強く鳴くところを通る
 蛇崩の往路も帰路もしづかにて落葉の音はいつよりか無し


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